
英語の「分詞」って結局何なの?分かりやすく教えて欲しい!
そんな疑問に答えます。
この記事では、分詞とはそもそも何なのか、から始まり、それぞれの用法について具体例を交えて解説していきます!
そもそも分詞ってなに?
まず分詞の文法や使い方を学ぶ前に、そもそも分詞とは何なのかを理解しましょう。
分詞は英語だと“participle”という単語です。
この単語はpart「分ける」、cip「cap(とる)が変化したもの」からできています。
つまりparticipleは「分けてとる(持つ)もの」という意味になります。
どういうことでしょう?
分詞は、動詞の形を変化させることでつくられますが、
名詞みたいに使ったり、形容詞や副詞みたいに使ったりします。
ということは、動詞から変化したものでありながら、名詞や形容詞、副詞の性質も「分けて持って」いますね。
つまり「(いろいろな品詞の性質を)分けて持っていることば」なので「分詞」というワケです。
次に、分詞には2種類がありますね。現在分詞と過去分詞です。
それぞれ、動詞を変化させることによってつくられますが、共通する根っこの意味があります。
これらが名詞、形容詞、副詞として様々な文章に使われているわけです。
分詞の3つの用法について
では、分詞の用法について整理していきます。
分詞には名詞、形容詞、副詞の3つの使い方があります。
一個ずつ整理していきましょう。
・分詞の名詞としての使い方(名詞的用法は現在分詞のみ)
動詞playにingがつくことで、「~(球技など)をすること」という名詞的な表現になりました。位置もちゃんと主語の位置(動詞の前)にあります。
ここで注意してほしいのが、“playing”に形が変わり、名詞的な表現にはなったけれど、baseballという目的語も持っています。
単なる名詞であれば、ここで目的語を取ることはありえませんね。
つまり、この現在分詞playingは「~すること」という名詞的な使われ方をしながら、
同時に「目的語を取る」という動詞の性質も分け持っています。
これが現在分詞の名詞的用法です。
※なお、過去分詞には名詞的用法はありません。
・分詞の形容詞としての使い方
この場合の現在分詞playingは、名詞boyを修飾しています。名詞を修飾するのは形容詞の役目でしたね。
同時に、さっきの名詞用法と同じように目的語baseballを取っています。つまり、今回も形容詞としての性質と、動詞としての性質をあわせ持っています。
“There is a boy playing baseball.” では分詞が名詞を修飾していたので、次は分詞が動詞の補語になるパターンを考えてみましょう。
A boy is playing baseball. 「少年が野球をしている」
これは現在分詞が補語として機能している文章です。
ちなみにこのような文章を、どこかで見たことありませんか?
そうです、be動詞+ing なので、現在進行形ですね。
ここから分かるのは、「進行形は現在分詞を形容詞として使ったSVC(第二)文型」としても捉えられるということです。
SVC文型の特徴は、 S=C が成り立つこと、でしたね。
A boy = playing baseball 少年=野球をしている状態 となり、成立します。
また、過去分詞についても考えてみましょう。
この場合過去分詞madeは形容詞としてcookiesを修飾していますね。
では、
この文章の形もどこかで見たことがありますよね?そうです、受動態です。
この場合は過去分詞madeが形容詞用法で補語になっています。
つまりこれもSVCの第二文型として考えることができます。
意味的にも These cookies=made 「クッキー」=「つくられた」 となり、
S=Cが成り立ちます。
このように、分詞の形容詞的用法は、ただ名詞を修飾するだけでなく、補語としても使うことができます。
現在進行形と受動態の文では分詞が補語として使われており、SVC文型として捉えるとより理解がしやすくなります。
・分詞の副詞としての使い方
次は分詞の副詞としての使い方を見ていきましょう。
I was busyでSVC文型は終わっていますので、それ以降の部分は副詞になりますね。
今回のplayingは副詞として主節を修飾していますが、分詞の副詞としての使い方を「分詞構文」と呼びます。分詞構文の基本的な意味は現在分詞なら「~して」、過去分詞なら「~されて」です。
上の文章だと、訳としては「付帯状況」になります。
しかし、分詞構文では「時」、「理由」など個別の意味にこだわるよりも、主節と分詞構文のできごとが同時に起きているということが大事です。
同時に起きているから、「時」を表すこともあるし、同時に起きているから因果関係が生まれて「理由」を表すこともあります。
あえて具体的な意味を書かないのは、この分詞構文が「具体的に言わなくても分かる」場合に使われる表現だからです。
分詞構文は文語的(基本的に文章で使われることば)です。文章であれば口語よりも前後関係がハッキリと分かるため、「言わなくても分かるでしょ」といった分詞構文のような表現が使いやすいということになりますね。
最後に、過去分詞を用いた分詞構文も見ておきましょう。
過去分詞を使った分詞構文の場合、根っこの意味は「~されて」でした。直訳すると「日本語で書かれて、その本は分かりやすい」となります。
こちらで意味を補ってあげると「日本語で書かれて(いるので)、その本は分かりやすい」としてあげると自然です。この文章だと分詞構文は「理由」を表しています。
しかし、実際に文章を読んでいて、分詞構文を細かく訳す必要が無い場合には、
・主節と分詞構文のできごとは同時に起こっている
・現在分詞であれば「~して」
過去分詞であれば「~されて」という訳が基本
ということを意識していれば十分で、「これは時、理由、付帯状況、どの訳になるだろうか?」ということに神経を使う必要はありません。分詞構文自体が、「あえて詳しく書かない」文章だからです。
時間をかけて解かなきゃいけない問題に集中しましょう!
まとめ
この記事では分詞とは何か?について解説しました。
分詞は学校の授業だけだと良く分からない部分が多いですが、その成り立ちと基本的な意味をちゃんと理解できれば恐れることはありません。
この記事の内容が分かれば、シンプルに理解できるはずです。
分かるまで何度も読むことをおすすめします。
それでは、よい英語ライフを!